留学ビザから就労ビザへの変更手続き

1.留学ビザから就労ビザへの変更手続き
 日本の大学・大学院などに留学中の外国人には「留学」の在留資格が与えられています(いわゆる「留学ビザ」または「学生ビザ」と呼ばれる在留資格です)。日本国内での就職が決まり国内の会社・団体で勤務する場合は、就職するまでに留学ビザから就労ビザへの在留資格の変更申請手続きが必要になります。
 なお、学生のときには留学ビザの資格外活動としてアルバイト(1週間につき28時間以内の労働)を行うことができました。これは資格外活動として行うからアルバイトが可能なのです。留学ビザから正規の就労ビザに変わった後は、資格外活動のアルバイトはできません。
 現在、日本では就労ビザを持った人が「知識・経験がなくてもできる仕事」(いわゆる単純労働)に就くことは認められていません。就労ビザに変わった後は、学生(大学)時代と同じアルバイトの仕事に就くことはできず、就労ビザで定められた範囲内の仕事に従事することが必要になります。

 

2. 留学生の就職と主な就労ビザについて
 「就労ビザ」という呼び方は通称です。正式には外国人の入国・在留の目的に応じて入国審査官から与えられる「在留資格」のことです。
 現在は「人文知識・国際業務」、「技術」、「教授」、「研究」、「教育」、「企業内転勤」などの全部で27種類の在留資格があり、その中の一つの在留資格が与えられます。就職後はこの与えられた在留資格の範囲内で活動することができます。
 例えば「技術」の在留資格の人は「技術」の範囲内の活動を行うことができますが、資格外活動の許可を得ていなければ資格外の活動(「技術」以外の仕事)は認められません。

 

 大学や大学院卒業者が日本で就職する場合に与えられる在留資格として多いのは、「人文知識・国際業務」、「技術」、「教授」、「研究」、「教育」などです。どんな仕事ならどんな在留資格になるのかについて、主な内容を例示します。
 文科系の学部を卒業して就職する人「人文知識・国際業務」の在留資格になる場合が多いです。法学部や経済学部卒業者が企業の総合職として働く場合などです。従事する業務内容を例示すると、通訳・翻訳、広報・宣伝、海外取引業務等です。
 技術系(理工系)の卒業者であれば「技術」の在留資格になる場合が多いです。理工系学部卒業者がエンジニアとして就職するような場合で、業務内容を例示すると、システムエンジニア、商品開発、技術開発等です。
その他の在留資格については
 「教育」の在留資格は、例えば、小学校・中学校・高等学校で語学教育やその他の教育に従事する場合です。
 「研究」国内の公的・民間機関で研究を行う業務に従事する場合です。(「教授」の活動を除く)大学の研究室で勤務する場合などです。
 「教授」大学で研究、研究の指導または教育に従事する場合です。
 同じ「英語を教える」という仕事に就く場合でも、就職先によって在留資格は異なります。
小中高校で教える場合は「教育」、大学で教える場合は「教授」、ECCなどの民間の語学学校で教える場合は、「人文知識・国際業務」の在留資格になります。

 

3. 就労ビザへの在留資格の変更について
 「留学」から就労の在留資格への変更許可申請は、原則、本人が地方入国管理局(支局・出張所を含む)に出向いて行います。
 大学新卒者が4月から就職できるように、原則、その年の1月から受け付けています。
申請に必要な書類は次のとおりです。

必要書類について
 1)自分で準備・作成する書類
  ・本人名義の旅券(または渡航証明書)
  ・外国人登録証明書
  ・在留資格変更許可申請書
  ・履歴書(様式自由)
  ・申請理由書(様式自由、必須ではありませんが審査の参考になります)

 2)大学から入手する書類
  ・卒業証明書(または卒業見込証明書)

 3)就職先(内定先)から入手する書類
 ・雇用契約書のコピー
 ・会社の登記簿謄本および決算報告書(決算報告書)のコピー
 ・会社案内(事業内容の書かれたパンフレットなど)
 ・雇用理由書(様式自由、必須ではありませんが審査の参考になります)

 

4.入国管理局による審査
 入国管理局(支局・出張所を含む)では出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令(ガイドライン)にもとづき、経歴の要件、就労内容の要件、報酬関係の要件などを審査します。

 経歴の要件…就労ビザにふさわしい学歴要件があるか、実務経験などの経験があるか。
 就労内容の要件…学生時代の履修科目と企業での従事業務に関連性があるか。
 報酬関係の要件…日本人と同等の給料を得ているか。
             給料の額(賃金月額)も審査のポイントになります。

 また雇用する企業についても、適正な事業を行っているか(事業の適正性)、許認可が必要な事業の場合は、許可を得て事業を行っているか、今後も企業活動を安定・継続して行うことができるか(収益・安定性)どうかが審査されます。

 

5. 卒業後の就職活動期間中の在留について
 卒業までに就職が決まらず、卒業後も引き続き就職活動を行う場合の手続きについて述べます。
 大学卒業後も就職活動を行っていて、かつ大学による推薦があるときには、「短期滞在」への変更申請を行うことで短期滞在の在留資格を得ることができます。
 短期滞在による在留期間は90日ですが、申請により更にもう1回(90日)の在留期間更新が認められれば、最長180日までの滞在が可能になります。(短期滞在は最長で90日(1回目)+90日(2回目)=180日までです。この180日が上限となります。)

 短期滞在の在留資格の変更申請に必要な書類が次のとおりです。
 必要な書類
  ・在籍していた大学による「推薦状」
  ・在籍していた大学の「卒業証明書」
  ・経費支弁関係書類(在留中の経費の支弁能力を証する文書)

 就職活動中のアルバイトについて
 就職活動のための期間中は、「資格外活動許可申請」を行って資格外活動の許可を得ることで、大学在学中と同様にアルバイトなどの資格外活動を行うことができます。

 

(参考)留学生・就学生のアルバイト可能時間について

 

   

1週間の

アルバイト時間 

教育機関の長期休業中

のアルバイト時間

留学生

大学等の正規生

1週間につき
28時間以内

1日につき
8時間以内

大学等の聴講生・研究生

1週間につき
14時間以内

1日につき
8時間以内

専門学校等の学生

1週間につき
28時間以内

1日につき
8時間以内

就学生

1日につき4時間以内